利用企業事例:木田工業株式会社

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売上データの入力時間が60分から3分に。
RPAと協働ロボットで
労働力不足と属人化の解消を目指す

左:経営戦略室木田 翔大
右:営業部業務課大崎 楓香
木田工業株式会社
業種
製造業
企業紹介
1967年設立。エンジニアリングプラスチック等の精密樹脂加工を強みとし、試作から量産までマシニング・旋盤・溶接・曲げ・組立・検査まで全工程を 自社で完結する一貫生産体制を基盤に、多様な製品を生産。
企業HP
https://www.kida-k.com/新しいタブで開きます
受講講座
木田様:協働ロボット導入実戦トレーニング、
大崎様:AI・DX人材育成講座
Before
After
労働力不足と、ベテラン社員への業務依存への危機感
1時間以上かかっていた売上転記作業が 2〜3分に短縮され、 入力ミスもゼロに
定型業務の手作業による入力ミスと工数負担
発注入力作業等の定型業務に横展開。 劇的な効率化により余裕が生まれた
夜間や隙間時間の有効活用による生産性向上に課題
RPA※や協働ロボットを「自分たちで操作できる」という自信が生まれた
※RPA(Robotic Process Automation)
…パソコン上で行う定型的な業務手順をソフトウェアロボットに記憶させ、自動化する技術のこと

ご担当者へインタビュー

労働人口減少を見据えた「省人化」と「事務効率化」への挑戦
木田様:
弊社は、マシニングや旋盤などの工作機械で、アミューズメント機器などのプラスチック部品を切削加工する製造業です。経営戦略室で方針立案や統括を行う私は、入社当初から人材不足と生産性向上を強く課題に感じていました。少子高齢化で採用が難化する中、ベテラン社員の退職も進み、現職従業員の負担増が懸念される状況にあります。従業員の豊かな暮らしを実現するには、限られた人数での利益と付加価値の創出が必要です。そのため、RPA活用による事務の効率化や、協働ロボットによる夜間での無人操業などの生産性向上が不可欠で、デジタル化による省人化は必須課題だと考えていました。
大崎様:
私は業務課で、営業からの注文内容の受注入力や現場への工程表作成などを担当しています。これらは日々繰り返しの作業が多く、手作業による入力ミスの発生に精神的な負担を感じていました。「ミスを減らして資料の完成度を上げたい」「もっと業務を効率化したい」と常々考えていたことが、DXへの関心につながっています。
▲豊富な加工設備を保有。全工程を自社で管理し、品質・コスト・納期の最適化を実現。
支援制度の活用と初心者でも安心の伴走支援
木田様:
以前からRPAを独学で触ってはいましたが、一人での作成や保守には限界を感じていました。社内文化として定着させるには、仲間が必要です。そんなとき、東京都中小企業振興公社から派遣されたアドバイザーから本事業の案内をいただきました。公的制度を活用することで費用負担を抑えられること、関心があった協働ロボットの講座もラインナップされていたことが受講の決め手となりました。
大崎様:
私は上司の勧めでRPAの講座を受講しましたが、最初は専門用語への不安がありました。しかし事務局との事前面談で「基礎から学べるので大丈夫」と背中を押され、受講を決意したのです。受講は主にe-learning形式でしたが、エラー画面をスクリーンショットしてチャットで送ると、講師から的確な助言が返ってくるため、作業を止めずスムーズに進められました。また、リアルタイムオンラインの講義もあり、作成したフローを講師に確認していただきその場でアドバイスを受けることもできました。業務時間内に学習時間を確保できるよう社内で調整してもらえたことも、完走できた大きな要因です。
木田様:
私は協働ロボットの講座を受講しました。少人数制で実機を触りながら親身に指導してもらえ、大変満足しています。「自分たちでロボットを操作できる」という実感が持てたことが最大の収穫でした。
売上データの転記作業が1時間から3分に。劇的な効率化と社内意識の変革
大崎様:
本事業の効果は、数値面で顕著に現れています。演習で作ったRPAフローにより、手作業で1時間以上かかっていた「売上転記作業」がわずか2〜3分で完了し、入力ミスもなくなりました。材料の発注入力も平均30分から5〜10分に短縮され、自動化フローが動いている間に昼休憩や別の作業が可能になっています。実際にRPAが動く様子を他の部内メンバーに見てもらったところ、その便利さが広まり、「この作業も自動化できるのでは」といったアイデアが現場から出るようになりました。
木田様:
RPAによる自動化で削減できた時間を別業務に充ててもらうなど、一人当たりの付加価値向上にもつながっています。また、社内チャットにRPAのキャラクター(ロボット風アイコン)を登場させるなど工夫したことで、社員がデジタル化に親近感を持ち、抵抗なく受け入れてくれるようになったことも大きな変化です。また、多品種少量生産の部品製造は自動化のハードルが高いのですが、講習を通じて協働ロボット導入への道筋が見えました。
▲自動化により作業時間が大幅に短縮。
便利さが部内で広まり、次の自動化アイデアが出るように。
「まずは挑戦してみる」ことがデジタル化の好機。「豊かな暮らし」の実現へ
大崎様:
今後は、更にRPAを活用し、営業担当が作成する見積書の統一化にも取り組む予定です。商品情報や単価をフォーマットに組み込み、担当が必要な情報を選択するだけで完成する形式を考えています。初心者でもフローが完成すれば業務効率が上がり、自身の成長と向上心につながります。受講を迷われている方には、まずは挑戦してみることをおすすめしたいです。
木田様:
会社としては、残業を減らしつつ給与水準を維持し、従業員の生活満足度を高める好循環を生み出したいと考えています。製造現場でも、物品探索時間の削減など、さらなるDX推進が必要です。DXやリスキリングには労力が必要ですが、弊社が失敗を恐れず挑戦できたのは、経営が安定している時期だからこそでした。今、安定している企業様こそ、将来を見据えて「とりあえずやってみる」ことが、大きな成果へつながると思います。