利用企業事例:株式会社メヂカルフレンド社

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創業70年超の出版社が挑む「脱・属人化」。生成AI活用により、
全社で月間約300時間の工数削減を目指す

左:編集部齋藤 綾乃
右:DX戦略部木下 正基
株式会社メヂカルフレンド社
業種
情報通信業
企業紹介
1947年創業の看護・保健医療・福祉分野に特化した出版社。
看護に関わる方のトータルサポートを目指した事業を展開。
企業HP
https://www.medical-friend.jp新しいタブで開きます
受講講座
超・実践型生成AI×DX入門講座
Before
After
非効率な紙とハンコによる事務処理と、「口伝」が残る属人化した業務体制
生成AI活用により、手作業の売上日報作成を自動化 50時間の削減
情報の正確性が求められる出版会社ゆえの、全社的なAIへの懸念や苦手意識
生成AIへの苦手意識が払拭され、各種ツールカスタマイズを内製化
日々の業務に追われ、新商品開発への挑戦時間が取れない
単なる業務の効率化だけでなく、浮いた時間で「より良いコンテンツ作り」に向かう意識変革

ご担当者へインタビュー

創業70年超の歴史と、根強く残る「紙文化」と「属人化」の課題
木下様:
弊社は1947年設立の、看護学生向けの教材や専門書などを扱う医療系出版社です。歴史ある企業ゆえか、私が入社した3年前はタイムカードが紙で、出社時にハンコを押すアナログな文化が残っていました。
最大の課題は「業務の属人化」と「非効率」です。例を挙げると、人事に関する申請書類が1種類しかなく、有給休暇も遅刻も全てその1枚で対応していました。汎用性は高いものの書き方のルールがなく、「この場合はこう書く」という知識はベテラン社員の頭の中にしかありません。その都度口頭で教わるしかない状態でした。
少子化が進む中、デジタルを活用した新コンテンツ開発が急務ですが、現状の業務で手一杯。挑戦する時間も全く取れませんでした。そこで、慢性的な人手不足や属人化をリスキリングで解決し、挑戦する余裕を作りたいと考え、本事業に応募しました。
若手のホープを選抜。専門講師の伴走型オンライン講義で苦手意識を払拭
木下様:
昨年も同事業を活用しましたが、各部署が受けたい講座をそれぞれ受講したため、知識の浸透に時間がかかりました。そこで今年は反省を活かし、「生成AI活用」をテーマに、主要な4部門から「若手のホープ」5名を選抜しています。就業時間内に会議室へ集まり、リアルタイムオンライン講義を一緒に受講することで、部署間の連携強化も図りました。
齋藤様:
当初は、「情報の正確性が命なので、確認作業が増え、二度手間になるのでは」「プロンプト作成が難しそう」などとAIに苦手意識を抱いていました。しかし、プロの講師が初歩から丁寧に教えてくださり、基礎から学べたことで、抵抗感なくスムーズに入り込むことができました。講師の方は事前のヒアリングで弊社の課題を深く理解されており、質問もしやすい雰囲気でした。
木下様:
事務局のフォローも手厚かったですね。事前の面談で、私たちの課題に合わせて、「まずは基礎から」「今年は生成AIの実践を」などと、コース選定のアドバイスをいただいたおかげで、適切な講座を受講できました。昨年は受講進捗のリマインドなどに助けられましたが、今年は全員が順調に進み、スムーズに完走できています。
▲若手のホープ5名を選抜。
集合研修で別の部署との連携も強化された。
月300時間の削減を試算。現場で起こる前向きな変革
木下様:
受講メンバーを中心に生成AI活用による業務改善を試算したところ、全社における月間工数の約3%にあたる約300時間分の削減効果が見込まれることが分かりました。例えば販売管理部門では、手作業だった売上日報作成などを、AIによるプログラミングコード作成で自動化し、部内で月50時間の削減を目指しています。業務管理アプリのカスタマイズについても、現在は生成AIを活用して内製化している状況です。
齋藤様:
編集現場でも、著者の方への気遣いが必要なメール作成において、以前は1通10〜15分かかっていたものが、AIの活用で5分程度に短縮されました。誤字脱字チェックなどの校正作業にも、今ではAIを活用しています。
木下様:
何より大きいのは意識の変化です。「業務を楽にしたい」だけでなく、「浮いた時間で、より良い本を作りたい」という前向きなモチベーションが生まれました。更に今まで手作業では不可能だった、膨大な看護業界ニュースをAIが収集し、同じ部署の社員全員に共有する仕組みの開発など、新しい価値創造への挑戦も始まっています。
社員の10%が変われば組織は変わる。中小企業こそリスキリングを
木下様:
本事業は、弊社のような中小企業にこそ効果的だと感じています。正社員40名の弊社で5名が受講すれば、それだけで社員の10%以上が共通スキルを持つことになります。大企業では浸透に時間がかかりますが、中小企業ならば、これだけでも組織全体の風土を変えられるのではないでしょうか。「あの人じゃないと分からない」という属人化は、退職などの際に大きなリスクとなりかねません。リスキリングを通じた業務のシステム化・可視化は、企業の健全な存続に不可欠です。
齋藤様:
受講前は不安もありましたが、学んでみると業務に役立つ発見ばかりでした。どんな部署の方でも必ず活用できる部分があるので、迷われているなら受講して損はありません。
木下様:
「時間が短縮された分新しいことに取り組んでしまうので、結局残業時間は減らない(笑)」という嬉しい悲鳴もありますが、生産性は確実に向上しました。今後は、受講メンバーの課題解決プロジェクトを形にし、成功体験を積み重ねることで、会社全体をさらに良くしていきたいと考えています。
▲バラバラだった手順書をチャットボットに落とし込み。誰でも確認が容易に。