利用企業事例:有限会社メビウス・トーン

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クリエイターファーストで進めるDX。
データ分析がもたらしたアニメ制作現場の意識改革。

有限会社メビウス・トーン
(窓口担当者様: 遊佐 くらら 様)
業種
サービス業
企業紹介
1991年に創業し、アニメーション及び映像に関する制作、企画及び販売までアニメーション制作に係る事業を展開。
受講講座
  • はじめてデータ分析に取り組むためのデータ分析基礎・企画・実践スキル習得講座
    (統計検定データサイエンス基礎対応)
受講前
  • アニメーション業界で数値やデータが可視化されていないと感じていた。
  • 何をデジタル化できるか、そもそもの課題を見つけたかった。
  • 書類や領収書などをデータで保存する選択肢がなかった。
受講後
  • データ分析の過程を経験し、データ可視化の可能性を見出せた。
  • 論理的な思考力が身につき、課題を捉える視点が養われた。
  • Googleのツールを活用した文書管理が定着し始めた。

ご担当者へインタビュー

遊佐 くらら
業務の数値化やデータの活用が後手に回っていた
当社は、私の父が代表取締役兼アニメーターで、母もアニメーターという家族経営の会社です。私は事務的なサポートや営業活動など、経営に関わる業務全般を担当しています。
アニメーション業界は、作画など制作面においてはデジタル化が進んでいますが、全体で見ると数字やデータとの結びつきが弱いと感じていました。
業界で注目されるものは、クリエイター自身やその作品など、目に見えるコンテンツが大半を占めています。だからこそ、私のような管理側の視点からアニメーション業界を数字やデータで捉えることで、何か違う見方ができるのではないかと思っていたのです。例えば、いつ、どのような傾向の作品を受注しているのか、その受注方法は何なのかなどですね。まずは現状をデータとして可視化することで、この業界において何をデジタル化できるのか、そもそもの課題を探したいと感じていました。
家族経営の機動力を活かし、業界変革への一歩を踏み出す
大学時代に社会学を専攻していた経験から、データ分析の基礎的な知識はありましたが、実践的な手法までは身につけていませんでした。社会に出て実際のデータに触れる機会が増えたことで、より具体的な分析手法を学びたいと考えるようになったのです。
当社は家族経営の小規模な会社ですが、だからこそ自由に動くことができます。大手のアニメーション制作会社は人数が多く、部署や役割が細分化されているため、データ分析の導入も限定的になりがちです。しかし私たちのような小規模の会社であれば、まずは自社内で実験的に取り組み、その結果を業界内で共有することで、新しい可能性を示すことができると考えました。また昨年10月には、新たに人材育成会社を立ち上げ、業界の課題解決に向けた取り組みも始めています。データ分析のスキルを身につけることで、人材育成の分野でも活用できると考えたことが、受講を決めた大きな理由でした。データ分析の講座は何種類かあって迷いましたが、事務局の面談で特徴を詳しく教えて頂いたおかげで自分に合った講座を選ぶことができました。
データ分析はあくまで手段。論理的思考が身につき、視野が広がった
講座でデータ分析の過程を経験したことで、論理的な思考が身につきました。これまでは感覚的に捉えていた業務も、「この課題に必要なデータは何か」「どう分析すれば効率化できるか」といった視点で見られるようになったのです。また、取引先とのやり取りにおいても、将来の分析に活用できそうな情報を意識して聞き取れるようになり、コミュニケーションの質が変わってきたと感じています。
また、データを集める目的や活用方法を常に意識しながら、日々の業務に取り組めるようになりました。これは私だけでなく両親も同様で、社内全体でもデータを意識した会話が増えてきています。
データ分析という言葉を聞くと専門的で難しく感じるかもしれません。実際、私も関数やその計算式の部分は苦手でしたが、講師の方が親しみやすい雰囲気で教えてくださり、データ分析とは課題解決のための手段なのだと理解できました。講座で学んだことを活かし、早速社内の情報共有の方法を見直しました。以前は紙の資料が中心でしたが、現在はGoogleのツールを活用し始めています。ただし、クリエイターの負担にならないよう、私が担当する部分から少しずつ取り入れ、業務の改善に繋げています。
クリエイターの功績を残すため、データ活用の土台作りに注力していく
まずは社内のクリエイター2名をモデルケースに、データの活用や効率化を実践していきたいと考えています。デジタル化を急がずに、「こういうデータを残しておきたい」「この方が効率的」といった対話を重ねることで、納得感を持って進められています。
データ分析の講座はアニメーション業界に限らず、職人などデータ化しづらい職種の方ほど、受講をおすすめしたいです。忙しい業務の合間の受講はスケジュール調整が大変でしたが、事務局の方も手厚くサポートしてくれるので、安心してやり遂げることができました。クリエイターは作品作りに注力することが最優先です。人を大事にしている業界だからこそ、彼らの功績を後世に残していけるような土壌を作っていかなければなりません。その支えとなるものがデータ分析やデジタル化だと感じています。
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