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利用企業事例:佐藤電研株式会社
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利用企業事例:佐藤電研株式会社
大切な技術を次世代へ!職人の技とAIの融合に期待。
佐藤電研株式会社
(窓口担当者様:生産管理 佐藤 駿吉 様)
業種
製造業
企業紹介
1948年に創業し、舞台照明やスタジオ照明の反射鏡を製造。現在はバフ研磨だけでなくヘラ絞りやサンドブラストも行っており、一貫生産体制で高品質・低価格を実現。
企業HP
https://www.s-denken.co.jp/
受講講座
製造業特化AI
ジェネラリストコース
受講前
職人の高齢化や技術の属人化が進み、新たな職人の育成が困難だった。
図面や加工データ、製品見本などを紙媒体や個人のPCに記録。社内共有に悩んでいた。
受講後
職人の作業風景を動画で撮影し、技術の可視化を推進。口頭説明が難しい技術や操作方法を効率的に伝えられるように。
図面や加工データ、製品見本、作業動画などを一元管理できるシステムを導入し、情報共有がスムーズに行えるようになった。
ご担当者へインタビュー
生産管理
佐藤 駿吉
様
最年少は50代。若手への技術継承が急務
私は主に生産管理を担当しているのですが、小さな町工場なので生産管理の他に経営全般にも関与しています。
受講を考えるきっかけになったのは、当社の職人の技術継承に課題を感じたためです。私は会社を継ぐために2年前に戻ってきたのですが、その前は父からの勧めで取引先の会社で3年間働いていました。そちらの会社では当社製品の後工程を学ぶことができました。前職での経験を経て当社に戻ってきたわけですが、やはり最初は技術的なことがわからずに危機感がありましたね。同時に技術を自分だけが吸収するのではなく、誰にでも伝えられるようにしたいという思いもあったのです。
また、私が入社した時点で社内の最年少が50代と高齢化が進んでいたのも受講を決めた理由の一つです。中には定年を迎えて、嘱託社員のような形で会社に残っている方もいるような状態だったのです。職人の技術で成り立っている会社なので、この技術をどうにかして次世代に繋げなければならないと感じました。ただ、当時の技術継承の方法は、いわゆる「見て覚える」形式だったので、どうしても時間や手間が掛かってしまいます。特にヘラ絞りという技術は、データをセットすればその通りに機械が動くというわけではなく、職人の手加減や経験によるところが大きい作業です。これらの技術を口頭で教えるのは難しいと思い、AIの導入も検討したのですが、費用対効果が気になって躊躇していたというのが実状です。それでも何とか現状を打開し、より効率的に技術継承できる方法を模索しようと思ったのが受講のきっかけになりました。
基礎から専門へ、製造業特化の講座に興味
今いる職人の技術を効率よく次世代に継承する方法を知りたかったのはもちろんですが、今後社内のDXを推進していくにあたって、ITに関する知識を深める必要があると感じていました。もともと、個人的にIT分野に興味があり、積極的に学びたいという意欲があったのも受講を考える要因になりましたね。本事業を利用したのは、以前別の事業でリスキリング講座を受講し、より実践的な知識を身に付けたいと思っていたことがきっかけです。
事前の面談でさまざまな講座をご紹介いただいたうえで、今回はより難易度の高いものを受講したいと考えていました。
「共感」から「実践」へ!AI活用による技術伝承へ
講座は基本的にオンデマンドによる動画視聴だったのですが、一日だけリアルタイムで他の参加者の方々とディスカッションする回があったのです。その場で、他の製造業の方の話を聞く機会があり、「同じようなところに悩んでいるのだな」「こんなところに課題があるのだな」などの発見ができました。当社のような小さい町工場でも課題を解決するためのいろいろな知識や技術を学べたことに意義がありました。
実際に受講で得た知識を基に進めているのが、図面管理システムの構築です。クラウド型のシステムで、ブラウザだけで動かせるので、パソコンがあれば誰でも使えます。どこからでもシステムにアクセスできるので、図面や製品見本の写真、加工風景の動画などを格納したり、図面に加工機などのプログラムデータを紐付けたりすれば、製造に関する必要な情報を一元管理できます。今はまだ図面を取り込んで整理している段階ですが、図面がまとまっているだけでも検索の手間が省けるようになりました。これまでは製造にあたって必要な情報を紙で書いて職人に渡したり、発注データを確認しに特定のパソコンからアクセスしたり等の手間が掛かっていました。それに比べると、今ではかなり効率化が進みましたね。
また、今後はAIを使った動きの予測なども採り入れたいと考えています。口頭や動画では伝わりづらい、職人が感覚や経験で行っている機械加工作業のデータを収集して、そこから加工の動きを予測できるようなAIシステムを組めれば、技術継承もよりスムーズに進むのではないかと期待しています。
協力工場との連携。技術のバトンを繋ぐ未来
現在協力いただいている工場でも、当社と同じように今の代で最後、というところが結構多いのです。長年継承されてきた技術やノウハウが途切れてしまうのはもったいないことなので、なるべく当社で設備を買い取るなどして対応していきたいですね。もちろん、最新の機械を使えば同じものを手軽に作ることは可能です。ただ、当社は創意工夫でコストを抑えてきたという自負がありますし、物価が高騰している今、最新の設備を導入するにはかなりのコストが掛かってしまいます。今回リスキリング講座を受講したことで、システム導入による情報共有化や、AIを使った作業効率化など、新しい方法を模索する良いきっかけになりました。
本事業は講座の種類がたくさんあり、その中からそれぞれの会社にあったものを選ぶことができるので、少しでもDXに興味があったり、学ぶ意欲があれば積極的に受けるべきだと思います。
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